【お酒とドラマ】『リバースエッジ 大川端探偵社』~探偵事務所で嗜む粋な酒~

今回は『リバースエッジ 大川端探偵社』というドラマ作品について書いていきます。このドラマ、なんともお酒を飲みながらゆったりぐったり鑑賞したい映像作品なんです。

『リバースエッジ 大川端探偵社』とは

『リバースエッジ 大川端探偵社』とは、「週刊漫画ゴラク」にて不定期連載されてきた同名漫画を、2014年に実写ドラマ化した作品です(基本一話完結型の全12話)。浅草の雑居ビルにある「大川端探偵社」の面々が、調査依頼主たちの願い・悩みを解決していくというのが基本的なストーリー展開になります。

スタッフ/キャスト

本作の監督・演出・脚本は『モテキ』シリーズや『バクマン。』を手掛けてきた大根仁さんが担当し、音楽は「EGO-WRAPPIN’」の森雅樹さんが担当しています。また、気だるげな雰囲気を纏う予知能力持ち(?)の主人公である探偵社の調査員・村木をオダギリジョーさん、渋く頼りがいのある所長・大川端を石橋蓮司さん、グラマラスボディが自慢の明るい受付嬢・メグミを小泉麻耶さんが演じます。

『まほろ駅前番外地』シリーズ等にも通じる「大根ワールド」全開の雰囲気に、森さんのジャズ要素のある音楽と、メイン3人の秀逸な演技が加わることで、作品全体のハードボイルド且つダンディ、そしてセクシーな世界観が醸成されています。

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お酒嗜みポイント(+ストーリー概要)

さて、本作のハードボイルドでセクシーな世界観は終始一貫しているため、基本的には全エピソードお酒を飲んでくつろぎながら楽しめます。以下、筆者の特にお気に入りの3つの「つまみエピソード」の概要とそれに合うお酒を記載していきます。

まず、「FILE.2 セックスファンタジー」です。依頼主は色香漂う魔性の女性で、依頼の内容は隣の部屋のセックスをのぞけるラブホテルを捜してほしい・・・というものです。どうやら年老いた旦那と、自分のお互いのアレコレを部屋越し(部屋に設置されている鏡越し)に見せ合いたいらしいのです。村木は彼女の依頼を引き受け、浅草のラブホテルを調査し、目当てのホテルを発見します。そして、事務所にて彼女に調査結果を知らせた際、村木と所長は彼女から最後にある突飛なお願いをされて・・・といったお話です。

筆者はセクシャル・エロス・変態哲学×ファンタジーというような組み合わせが好きなのですが、このエピソードはそれを30分弱に程よく凝縮しているように感じるのです。鑑賞中にメインで嗜みたいのは、深い甘みと芳醇な香りのあるバーボンウィスキーでしょうか。飲み方は無論、ストレートやロックをエロチックに。ハイボールをぐびぐび飲む感じではありません。

さて、所長曰く、変態(ファンタジー)と現実の線引きをし、上手に自身の変態性と付き合うには「酒と仲よくすることだ。静かに静かにってケダモノの本能をなだめてやるんだ。これが人間の知恵ってもんだ」・・・ということらしいです(笑)。

 

次に、「FILE.4 アイドル・桃ノ木マリ」です。依頼主は見るからにさえない中年男性で、その依頼内容は80年代のC級アイドル「桃ノ木マリン」を探して欲しい・・・というもの。リストラで自分を見失いかてしまっている彼は、中学生時代から虜になっているアイドルにもう一度会うことで、自分をリセットしやり直したい・・・そんな必死の心情で探偵所を訪れたようです。村木は吉田豪さんやレコード会社、そして所長のツテを活かしなんとか「桃ノ木マリン」を探し出します。そして、村木の案内で彼は現在の「桃ノ木マリン」と再会を果たすが・・・そんなお話です。

筆者はこのエピソードのノスタルジックな雰囲気と、驚きと明るさのある結末がとても好きです。筆者はこのエピソードをアイラ系のウィスキーを飲みながら楽しみました。「ラガンミル」等の比較的ライトボディなウィスキーが特におススメです。後味が残りすぎない「ラガンミル」をストレート(もしくはロック)でちびちび飲んで、グラスが空になるころには物語も爽やかに終わっており、なんとも心地よい余韻が楽しめるのではないかと思います。

 

最後に、「FILE.11 トップランナー」です。依頼主は地味目なメガネの女性。依頼内容は隅田川沿いを走る男性ランナーの素性を調べてほしい・・・というものです。彼女曰く、そのランナーの走りはフルマラソンの世界記録になるほど速いらしく、彼女はそのランナーのことを深い意味なく、ただ知りたいだけのようです。村木たちは直接そのランナーに「走る理由」を訊いてみます。ランナーの答えはただ動物や他の人間よりも速く走りたい、「俺は誰のためでもなくただ走っている!」という一種の欲のためだけに走っているらしいのです。そして、とあるフルマラソン当日、彼女とランナーに何とも驚きの結末が・・・といったお話です。

筆者はこのエピソードのよくわからなさシュールさが大好きです。ゲスト2人どちらも「ただ〇〇したいだけ」のために動いており、その〇〇が上記のように世間一般とズレているのです。そんな2人が悲劇的なオチ(不思議と劇中では悲劇的に思えませんが、実状としては悲しい結末)に見舞われて物語は終了します。このエピソードではハイボール炭酸の入っているサッパリとしたカクテルを飲みながら、ニヤッと笑いながら楽しめるのではないかと思います。

 

この他にもこの『リバースエッジ 大川端探偵社』にはハードボイルドを基盤にしながら、独特な空気感のある秀逸なエピソードが盛りだくさんです。是非、お気に入りのお酒を片手に鑑賞してみてください。中身があるようでない雰囲気重視の映像作品と、お酒の相性の良さは異常ですね。そういう作品は最高のつまみです。

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