【オシャレで落ち着くバーが目白押し!】東京都内バーエリアまとめ

このページでは銀座や恵比寿、浅草といった東京都内の主なバー密集エリアをまとめ、それらの歴史や点在するバーの特徴など、ちょっとした雑学を記載している。また、そのエリア毎に当サイトで紹介しているバーを全て載せているため、多少なりともバー探しの一助になると思う。新しい東京のバー紹介記事をアップする度に、こちらのページも更新していく。興味のある方は是非、購読してみてほしい。

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日本バー文化の中心<銀座エリア>

銀座は明治期以降、外国文化を吸収しつつ発展してきた。国内外の高級ファッションブランドのテナントが多くある百貨店や、高級レストランや高級クラブが多くあることから、主に40~60・70代の中高年齢層に人気のあるエリアとして、長年にわたり確固たる地位を築いてきた。

そうした銀座にはレストランやクラブ同様、高級なバーも数多くある。恐らく、日本で最もバーが密集し、且つ有名なバーがお店を構えているのは銀座。特に1丁目・6丁目・7丁目には老舗バーや人気バーがひしめき合い、国内外のカクテルコンペで活躍しているバーテンダー達がしのぎを削っている。

銀座でバー界隈が発展したのは、男性が意中の女性を口説く際や、夫婦・家族の記念日、ビジネスにおける会食・接待等、銀座ならではの利用ニーズがあったことが、銀座のバー界隈発展の背景の一つにある。実際、筆者はとある銀座のバーで、40~50代の男性が連れ添った水商売風の女性に、高級ジャパニーズウィスキー「響 30年」をボトルごと奢っているところに遭遇したことがある。男性がドヤ顔でどっしりと座っている傍で、女性がはしゃぎながらパシャパシャ写真を取っている風景をみて、「なるほど、これが銀座か・・・」と心の中でつぶやいたのは良い思い出だ。

明治期以降、銀座では他の地域よりいち早くバー街が発達し、独特な文化が醸成された。銀座のバーやバーテンダー同士の固い結束や独特な慣習・文化を指す「銀座村」や、他のエリアよりチャージ料金やドリンク代金等の相場が高いことを指す「銀座価格」、そうした言葉がバー界隈でしばしば使われることがそれを物語っている。

そう考えると、銀座のバーは20~30代の若年層やバー初心者にとって、少々近寄りがたい印象を持つ方もいるだろう。しかし、銀座のバーには、フレンドリーで紳士的な接客を心掛けているバーテンダーが沢山いる。若年層・バーデビュー・バービギナーの方でも十分に楽しめる環境が整っているのだ。

是非、銀座のバーに足を運んでみてほしい。重厚な扉を開いて、店内に一歩入りさえすれば、至高のバータイムが待っていることを筆者が約束する。  

お洒落な街には、お洒落なバーがある<恵比寿エリア>

華やかな東京のイメージを代表するエリアとして、これまで様々なメディアで取り上げられてきたのが恵比寿。かつて1990年代半ば、「恵比寿ガーデンプレイス」の開業とお洒落な街づくりに伴うように、ジワジワと現在のようなお洒落なバーが点在するバー街形成されてきた。

30代の流行感度が高くホンモノ志向の方から支持されていた2010年前後までに、現在の恵比寿の主要なハイクラスバーが揃って創業している。それから年月を経て、近年では「恵比寿横丁」といった若年層に人気の飲食店や、飲みエリアも増えたことで、オーセンティックバーよりもややカジュアルなダイニングバーやコンセプトバーが増え始めている。

ここ数年は良くも悪くも若い方が多くなりましたね~、(バーをやっていくうえでそういう変化は)面白いけど難しい街ですとあるバーテンダーの方はそう語っていた。

さて、恵比寿のバー街は、主に恵比寿駅西口~代官山方面にかけて広がっており、恵比寿らしいオシャレで個性的なバーが数多く乱立している。銀座や浅草と比較してバー街としての歴史はやや浅いものの、各バーテンダーの出目は非常にバラエティ豊かなものになっている。

例えば、ある人は六本木の名店でチーフバーテンダーとして活躍し、ある人は神奈川でカクテルの技を磨き名を馳せ、ある人は有名ホテルバーでバーサービスに対する広い視野を培った・・・様々な経歴を持つバーテンダーが恵比寿で独立して活躍している。

恵比寿は「お洒落」を求める風土は基盤にしつつも、それの楽しみ方は常に変化し続けている。あなたも是非、恵比寿と(恵比寿にある)バーの<今のお洒落>を感じてみては?

 

五感全てでバーを楽しめる大人のオアシス<新宿駅周辺エリア>

ここでいう所謂「新宿」とは、新宿駅周辺の地域を指し、日本随一の繁華街・歌舞伎町やオフィス街・西新宿、百貨店や映画館・書店等がある文化度の高い新宿三丁目といった地域が含まれる。戦後以降、渋谷や池袋とともに副都心エリアとして栄え、年代問わず人気のある街として発達してきた。

新宿においてバー街として最も発展してきたのは新宿三丁目。特に「新宿末広亭」のある末広通り周辺に、個性豊かなバーがひしめき合っている。バーの密集度合いからいえば銀座に次ぐほどかもしれない。

新宿三丁目のバーの特色として挙げられるのは、まず「シガー」を取り扱っていること。他のバー街では「禁煙バー」が増えている中、新宿三丁目のほとんどのバーでは喫煙が可能であり、「シガー」とお酒の極上のマリアージュに対して深い愛情を注いでいる。

また、新宿三丁目近辺のバーテンダーは「仕事人」であるとともに、「趣味人」・「自由人」でもある。ある人は自身のお店の内装に好きな映画のエッセンスを取り入れたり、またある人はBGMに好きな音楽を響かせたり・・・その店やバーテンダーの趣味全開の雰囲気が広がっている。

また、新宿三丁目程ではないものの、オフィス街・西新宿にもいくつかバーがある。三丁目のような超個性的なバー街とはいえないが、西新宿には有名なホテルバーや海外からも人気が高いオーセンティックバー等、それぞれ華やかな存在感を放つバーが多くあります。

シガーを楽しめる新宿三丁目の自由なバーをはじめ、新宿駅周辺にあるバーでは五感全て、からだ全体で贅沢なバータイムを味わうことができる。  

拡大と進化を続ける個性派バー街<神楽坂/飯田橋エリア>

神楽坂はその昔、江戸(東京)を代表する花街として栄えたこともあり、特に40代以上のやや高所得の男性から高い人気を得てきた。そのため、バー街となりうる要素は昔から備えていた。

そうした神楽坂は、特にここ10数年程度でバー街として急速に発達してきている。有名バー出身のバーテンダーが神楽坂にて独立したことや、花街としての機能が衰退した後に高級住宅街として街づくりがなされたことは、神楽坂を有数のバー街として発達させた大きな要因と予想される。

特に、有名バーテンダーの神楽坂での独立は、バー界隈に神楽坂という街を新しいバー街の一つとして印象付けたことだろう。 さて、神楽坂のバー街では、20~30代の若年層にも人気のバーが多くなっているらしい。恐らくだが、近年「神楽坂通り」といったメイン通りに居酒屋のチェーンが増加し、雑誌やウェブメディアにても飲食店街としての神楽坂が取り上げられる機会が増えたことで、若年層にもウケるような良い意味でカジュアルなバーが多くなっているようだ。

以上のことから、恵比寿や新宿三丁目といったエリアと同様で、幅広い層の方々に勧められるエリア。また、神楽坂にある有名バーはお昼過ぎから営業しているところも多く、神楽坂は終電前後の飲みだけでなく、お昼飲みするのにも最適なバー街ともいえよう。

 

渋くて小粋なバーの聖地<浅草/深川エリア>

バーは銀座や麻布といったハイソでお洒落なエリアだけでなく、下町情緒溢れるエリアにも点在している。例えば、浅草や深川といった東東京(東京23区東部)の下町エリアには渋くて小粋、歴史のある素敵なバーがいくつもある。

言わずと知れた東京を代表する下町・浅草には、銀座に負けず劣らずの伝統と歴史を誇る老舗バーが多い。(創業30年以上クラスの老舗バーがいくつもある)浅草だとウチはまだ<中堅>くらいなもんですと、創業から20年弱のバーを構えるマスターはそう遠慮がちに語っていた。

一般的にバーは創業から20年程度経っていると、「老舗」や「ベテラン」と呼ばれることもある。バーテンダーの遠慮がちな言葉には、老舗が多い浅草ならではの価値観が見え隠れしているのかもしれない(笑)。

また、浅草バーの多くはローカウンター(ソファのようなゆったりとくつろげるカウンター席)で、浅草らしいレトロでリラックスできる雰囲気が店内に漂っている。その統一感から、どのお店も一様に「浅草のバー」や「浅草らしさ」といった部分を念頭に、バー経営を行っているようにも思えてくる。とはいえ近年、老舗のバーの中でも世代交代が進んでおり、それまでの「伝統」とニューカマーたちの「革新」が入り混じりその様相が変化し始めてもいるようだ。

東東京の代表的な飲み屋街・門前仲町を擁する深川にも、素敵なバーがいくつかある。バーの数は浅草ほど多くないが、オーセンティックなものからショットバーのようなカジュアルなものまであり、バーの種類・テイストが幅広い。前述した新宿三丁目と同様に、幅広いニーズに応えられるバー街(飲み屋街)といえるだろう。

 

バー界のニューフェイス<日本橋(人形町/水天宮)エリア>

江戸後期・近代の雰囲気を色濃く残した日本橋。特に人形町には「大観音寺」や商店街・甘酒横丁、人形焼で有名な創業100年以上の老舗「重盛永信堂」といった人気スポットがあり、東京都内でも下町情緒を感じられる街として愛されてきた。

同じ下町情緒溢れる浅草や深川エリアでは以前からバーや居酒屋が点在していたが、人形町はいつまでも「昼の街」のイメージが残っているのか、長らくバーエリアとしては未発達の状態だった。 しかしながら、2010年代半ば頃から徐々にバーが増え続け、現在では東京都内でも有数のバーエリアとして頭角を現してきている。特に、銀座の老舗クラスのバーで活躍していた方が立て続けに人形町でバーを開業して以降、密かにバー界隈では人形町という街に対する注目が非常に高まっているようだ。

なぜ人形町がバーエリアとして発達してきているのか・・・それを人形町のバーテンダーの方々に訊いてみてもうーん・・・なんでですかね?(笑)と言われてしまった(笑)。私見で恐縮だが・・・恐らく銀座や恵比寿、神楽坂といった先行している主要なバーエリアにおいて、バブル期から2010年代前半までにバーが増えすぎて飽和状態になり、バーテンダーが開業するにあたって人形町といった既存のバーエリア以外の地域も含めて物件を探していることが背景にあるのでは?と考えている。

下町の雰囲気がある人形町だが、そこに点在するバーには非常にスタイリッシュでお洒落な空間が広がっている。あなたも「昼の街」の素敵な別の顔を垣間見てはいかが?