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【趣味ルーティン】バー巡りの夜、翌日を迎えるまで

今回は自己紹介も兼ねて、筆者のバー巡りの夜を紹介。動画も画像もなしに、ただ書いてみたかっただけのこと。お暇があれば、この酒場好きの戯言を見てってください。

バー巡りのエリアとお店選び

エリア選び

スケジュール確認して「どうやら、来週の○曜日にどっか巡れそうだな」となったら、巡るエリアとお店をピックアップ。まず、大枠のエリアは全く未体験&興味のあるところや、1シーズン以上巡れていないエリアが筆頭候補になってくる。

未体験のエリアでは巡る要件がいくつかある。まず、紹介されたことのあるバーがあること。やはり、信頼するバーテンダーから紹介されるバーは、多少なりとも惹かれるものがあるのだ。お酒・人・バー空間どれかに魅力があることは、プロから勧められているためある程度保証付き。つぎに、その紹介されたバーのほかに、何軒かバーが点在していること。エリアにもよるが、バーが一軒しかない場合は巡りようがない。バー巡りと一緒に、街の喧騒や景色を眺めながら散策するのも楽しいしね。

筆者はこれまで散々バーを巡ってきたため、東京都内において未体験のエリアはかなり限られてきている。ある程度の有名なバーがあって、バー巡り出来る環境があるのにもかかわらず未体験なのは北千住・代々木上原くらいだろうか?

一方で、1シーズン以上巡れていないエリアは増加の一途を辿っている。エリアを選んでいる時にも「○○さん、元気してるかな?」「○○のあのカクテル飲みてぇな・・・」と、そのエリアにあるバーが脳裏にチラついて、その思いが強くなるお店があるほどエリア選びに影響を与える。

お店選び

エリアを決める流れで、そのままお店も決めていく。お店のタイプには3つある。

レコメンドバー

まず、エリアに依らずこの店は筆頭候補。

「○○ってところ良いバーですよ、雰囲気が作り込まれてて最高です」「○○の○○さん、ダンディで面白いんですよ(笑)」「ラムだったら○○行ってみてください、すげーっす」なんて、勧められたバーがあればそこを軸に巡るコースの予定を立てる。

取り揃えているお酒の種類によって調整するが、できる限りは1軒目に巡る。素面に近い状態でその店のバータイムを過ごしたい。

エリア・マスト・バー

いくつかのエリアには、そのバー巡りで必ず立ち寄るエリア・マスト・バーがある。このバーはレコメンドバーと同様に、バー巡りの大事な主軸になる。何軒目に立ち寄るのかはお店のタイプによってバラバラだが、まあ必ず顔を出すようにしている。このバーがあるからこそバー巡りの楽しさが底上げされる

アクシデントバー

バー巡りの途中で紹介されて(もしくは、ネットでサクッと調べて)、興味がそそりノリで行くことになるバー。レコメンドバーとエリア・マスト・バーよりも優先順位はガクッと下がるが、これが以外にもバー巡りを楽しくしたりする。逆に酔い具合に影響を与えて、バー巡りを悲惨なものにすることもある。まるで劇薬だ。

一人飲みのワクワクに満ちた1軒目

エリアとお店が決まればあとは巡るだけだ。お気に入りのジャケットやジレを着て、いざバー巡り開始。

まず、1軒目。

1軒目となるバーは複数回訪問済みの馴染みっぽい且つ、カクテルメインのお店が筆頭候補になってくる。

・銀座一丁目⇒特製ジントニック

・神田(神保町)⇒ウィスキーサワー

・浅草⇒ワードエイト

・麻布十番⇒シェリーワインのフィノ

・・・こうしてエリアによっては、1杯目オーダーが固まりかけているお店すらもある。

そういったお店がなければ、レコメンドバーや最も駅チカのバーに行って、シンプルなジントニックをオーダーすることが多い。春から夏ではこの1杯目のジントニックが最高なんだな。ごくまれにジントニックとしての好みが外れすぎて、その日のバー巡りの今後を憂うこともあるが。

 

気分が良くなり、順調に進む2~4軒目

ここからあっさりとしたカクテルだけでなく、甘みや苦味、辛みを濃く感じられるカクテルも飲み始める。お店もカクテルメインだけでなく、ウィスキーやラムなど洋酒をメインにしたところにも訪れる。気分は好調、バー空間も堪能できているし、細かい会話内容も覚えていることが多い。バー巡りのゴールデンタイムだ。

カクテルメインのバー

ロングカクテル・ショートカクテル問わず飲んでいく。なかにはオリジナルなマティーニやマンハッタンなどがあれば、そういった王様の別の顔も覗いてみる。また、気分が乗っているので、ゴッドファーザーやラスティネイルといった、ロックスタイルのカクテルを格好つけながら嗜んだりもする。この時の筆者は世界一ダンディでセクシーなのだ。

酔いが回り始めているのを自覚している場合、切り替えるための対策的なカクテルもある。たとえば、銀座の一部のバーでオーダーするアイラモスコ(≒ジンジャーマン)辛みと飲みごたえのあるブラッディ・メアリーなどは重宝している。

ウィスキーやラム酒などがメインのバー

2軒目以降は、ウィスキーやラム酒といった茶色い系洋酒がメインのバーに行くことも多い。ウィスキーなどは度数が高いが、上手く組み込めばバー巡りの良い緩衝材になる。

加水済みで40度台、樽出しともなれば50度以上はあるが、それをストレートやロックでじっくりと楽しむ。ロックの場合は氷を馴染ませないままで貰う。口と鼻がソイツで満たされる頃には、それまでの酔いは極端に薄まっていく。

たまに、「カナディアン・クラブ(C.C.)」やアイラ系をハイボールにして、無難なリセット役に据えることもある。

美味くて強い洋酒は、バー巡りにおいて最高のアクセントでありストッパーになる。

一点注意しているのが、酔いが一定以上回ってしまっている場合だ。あまりに酔ってしまっていると、せっかくのソイツの香り・味・風味を楽しめなくなってしまうから・・・。

 

暗雲立ち込める5軒目以降・・・

筆者の場合、1軒につき2~3杯お酒を1時間前後でいただく。その日のテンポやコンディションにもよるが、合計8~12杯程度で十分に仕上がってしまう。この時点で帰るのが賢明なのだが、まれにそこからはみ出してしまうことがある。

それが5軒目以降に繰り出してしまうケース。杯数にして大抵は10杯以上になってくる。気分は上々だしまだ全然飲めるのだが、結構酔っているので翌日の後悔は確実である。このパターンで登場するのが前述したアクシデントバーだ。

すでに酔っているけど、初訪店は素面に近い状態で行くのがベストだけど、紹介されて何やら良さげなバーだから気になって・・・。

「後悔しそうなら行かなければいいじゃん、弱い人間だな(笑)」と健全な方は嘲笑するだろうが、享楽主義者の筆者には抑えられない時があるのだ。

なぜ巡り続けるのかって?そこに良いバーがあるからということだ。

後悔しないための苦し紛れの対策として、アイラモスコやブラッディ・メアリーのスパイシーさに頼っても無駄だ。その場しのぎのちょっとしたリセット役にしかならない。ウィスキーのストレートも効果はない。スモーキーでも、ドシェリーでも無力。筆者が飲むよりもほかのウィスキー好きに万全の状態で飲んでもらった方が、丹精込めている造り手にとっても本望だろう。

 

そして翌日

最高のバータイムを気持ちよく過ごし、時にフラフラになりながらもバー巡りを終わる。どれだけ巡っていても、筆者はこれまでのバー巡りで帰れなかったことはない。必ずその日の夜には帰路に着く。ジャケットはハンガーにかけるし、歯磨きもするし、整髪料はシャワーで落としてベッドで寝る。

偉い、ものすごく偉い。人間ができてるな~。

カウンターで寝てしまったり、暴言を吐いたりなどの悪酔いをせずに済んでいるのは、その場しのぎの苦し紛れの対策が効果を発揮しているからだろう。アイラモスコたちには感謝している。

しかし、5軒以上巡った翌日は二日酔いに悩まされることになる。アイラモスコたちにもアルコールがふんだんに含まれているから。

進める予定だった作業も手付かず。後悔しかない。ケガの功名としては一瞬痩せることだ。利尿効果で水分を排出、そしてバー巡りの際はごはんを食べないから体重が激減する。二日酔いに悩まされながらも、体重計に乗るとひと時の安らぎを得られる。

安らぎを得て、またベッドに帰還して一日を無駄に過ごしていく。たまっている作業は後の自分に期待する。

「頑張ってくれよ、自分」とエールを送る。