バー(BAR)には細かな“暗黙のルール”があって、一見客や初心者には優しくないなんて思っている人もいるだろう。

しかし一部のお店を除けば、バーの実態はそこまで厳しいものではないし、初心者に対して排他的な場所というわけでもない。

そこで今回は、これまで散々バーを巡ってきた筆者が、バーの大まかなルールなどを解説する。

最初の一杯目におすすめのお酒のタイプなども紹介するので、気になるようだったらぜひ最後までチェックしてほしい。

ちなみに、ここでいうバーとはオーセンティックバーやホテルバーなどを指すのでご留意を。

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バーの暗黙のルールとは?

まず、言っておきたいのは、バーには厳格なルールなどは存在しないということ。レストランやビストロなどと同じで、基本的には大人な態度で静かに、常識の範囲内で過ごしていればOK。バーなどで歓迎されない行動には、例えば以下のようなものがある。

  1. 酔いつぶれる、大声で騒ぐ
  2. バーテンダーやほかの客に対しての絡み酒(マウンティング・セクハラ)
  3. 公序良俗に反するファッションで利用する

もちろん、上記のNG行動だけでなく、何かと細かい“暗黙のルール”を設けているバーもある。そういったバーは、一見客や若い来客に対して排他的な態度を取る傾向にあるが、全体から見ればごく少数というのは知っておいてほしい。

タリトネ

当サイトではバーでのマナー・ドレスコードについてもっと知っておきたい人に向けて、いくつか参考になりそうな記事をまとめています。もし、バーデビューする前や、大切な人とバーデートする前にマナーなどをチェックしておきたい場合は、事前に読んでおくと良いかもしれないです!

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バーデビューでおすすめの最初の一杯目とルールを紹介!

つづいてバーを利用した時に、最初に飲んでみてほしいお酒を紹介する。自分や同席した相手の好み、お酒への慣れ具合に合わせて一杯目をチョイスしよう。

【初めての女性におすすめ】手軽に楽しめるオシャレなフルーツカクテル

バーには季節のフルーツや野菜をベースにして、甘みや酸味を楽しめるように作ったフルーツカクテルが用意されている。フルーツカクテルは味・香りの華やかさもさることながら、グラスに注がれたキュートなルックスも魅力的だ。

また、度数はそこまで高くない場合がほとんどで、バーになれていないカクテル初心者や女性でも楽しみやすい

バーカウンターなどに置かれているミニ黒板に、季節ごとのフルーツカクテルメニューが書かれている時は、そちらを参考にしてオーダーしてみよう。

もし、度数などが気になる場合は「この○○ってカクテルは度数高いですか?」といった質問すればOK。そうすると、バーテンダーは「ちょっと高めですね。もしお酒の強さが気になるようでしたら調整しますよ」などと、希望に沿うようなスタイルでカクテルメイクしてくれる。

こちらはお酒の素人であり初心者なのだから、プロのバーテンダーにはいろいろ質問して、できるだけ好みに合ったテイストになるように思い切り甘えよう。一杯の単価も居酒屋などより高いですし、好みじゃないお酒を飲んでももったいないですしね(笑)

【リードしたい男性におすすめ】飲めたらカッコイイ定番のショートカクテル

ショートカクテルとはグラスに氷の入っていないカクテルのことで、基本的に度数が高く、スピリッツやリキュールの良さをダイレクトに味わえるのが特徴。

基本的にショートカクテルは上級者向きのカクテルなのだが、比較的飲みやすいタイプもあるのでバーテンダーに相談しながら決めていこう。

飲みやすいながらもルックスがカッコいいショートカクテルは、ツウっぽくバーで嗜みたい男性におすすめ。デートで女性をリードしたい時などにもピッタリだろう。

タリトネ
バーで飲まれている定番のショートカクテルについては、以下の記事にまとめています。興味あればチェックしてみてくださいね。
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飲みやすいショートカクテルの選び方①アペリティフ(食前酒)としても好まれている

上級者向きの多いショートカクテル界の中で、多少なりとも初心者向けのお酒はアペリティフカクテルとして良く飲まれがち。「アペリティフ」とは食前酒のことで、欧米では飲み会・デート前に軽くお酒を飲む文化として定着しているそうな。

身体がタフにできている欧米人は、アペリティフにマティーニやネグローニなどの度数が高いカクテルを嗜むのだが、身体がやや繊細な日本人はそうもいかない。飲み会前などでマティーニなどに手を付けたら、初心者であればあるほど酔いすぎてしまうだろう。

とにかく、一部を除いてアペリティフにも好まれているカクテルは、飲み口が軽やかで後味がサッパリしているものが多く、ショートカクテルの中でも比較的飲みやすい傾向にある。

タリトネ
下記の記事ではアペリティフについてまとめています。もし、飲みやすいカクテルや、アペリティフについて知りたい場合はぜひチェックしてくださいね。
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飲みやすいショートカクテルの選び方②シェイクで作る

ショートカクテルの作り方には大きく分けて「ステア」と「シェイク」があり、それぞれの作り方によって味のテイストがやや異なってくる。

ステアはステアグラス(ミキシンググラス)と呼ばれる大きなグラスに、カクテルの材料と氷を入れてゆっくりとかき混ぜていくような作り方。マティーニやマンハッタン、ゴッドファーザーなどを作る際に用いられる。

ステアで作るカクテルは材料の魅力がガツンとダイレクトに伝わるので、お酒好きやカクテル玄人に好まれる。アルコール感も強いので、カクテルに不慣れな初心者が飲むとその強さにちょっと驚いてしまうだろう。

一方で、シェイクはシェイカーと呼ばれる道具で、空気を含ませながら材料と氷をダイナミックに混ぜ合わせていくのが一般的だ。サイドカーやギムレットといったカクテルに用いられる。

攪拌することで味や香り、アルコール感は多少まろやかになる。例えば、アペリティフカクテルの一種「カンパリシェカラート」というのは、苦味が魅力的な「カンパリ」をシェイクして作られる。結構な苦味を感じるカンパリを、攪拌することでまろやかなテイストにして、上品な一杯として堪能できるのだ。

以上がステアとシェイクの違いだが、初心者にはひとまずシェイクで作るショートカクテルがおすすめ。ちょっとずつバーやカクテルに慣れたら、ステアで作るカクテルにチャレンジしていこう。

【初心者でも気軽に飲める】飲みやすいロングカクテル

ロングカクテルとはグラスに氷の入っているカクテルを指す。ショートカクテルよりも度数が低く、飲みやすい傾向にあるので一杯目におすすめ。

有名なものとしてジントニック・モスコミュール・ラスティネイルなどがあり、前述したマティーニやマンハッタンなどと同じくバーで人気を集めている。

初心者でも気軽に飲めるものが多いので、度数などに不安があれば「お酒にまだあんまり慣れていないから、ロングで何かもらえますか?」などとオーダーしてみてほしい。

タリトネ
下記の記事では筆者のジントニック愛を語っています。お暇があれば覗いてあげてください(笑)
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【居酒屋とは別次元!?】サッパリと楽しめるハイボール

スコッチアンドソーダ

ハイボールは居酒屋だけにあるお酒ではなく、意外にもオシャレなバーでも人気だったりする。飲み慣れているハイボールを、バーで飲むと一味違ったものに感じるだろう。

もし、オシャレなバーで“ハイボールください!”なんて言いづらい場合は、ちょっとオーダーの仕方をツウぶった感じでしてみたらどうだろうか。

例えば「サッパリしたいので、とりあえずスコッチ&ソーダください。ウイスキーはこの店のおすすめで大丈夫です」とか言ってみると、ちょっぴりオシャレな響きになった気がしないでもない・・・?(笑)

タリトネ
スコッチ&ソーダなどウイスキーベースのカクテルについてまとめた記事も要チェックです!
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【オシャレ度MAX】シャンパン・シェリーワイン

シャンパンやシェリーワインは、レストラン・ビストロ・ワインバーなどでもお馴染みの一杯目。恐らく銘柄にこだわらなければ、バーでも一杯目として楽しめるだろう。

お店によってシャンパンはボトル単位で提供しているので、安定なのはシェリーワインといえる。

シェリーワインにはフィノ・オロロソ・ペドロヒメネスなどの種類があるが、その中だと一杯目としてはフィノがおすすめ。フィノはサッパリとした味と香りが魅力で、白ワインのような美しさが特徴だ。

サッパリとオシャレにバータイムを始めたい場合にぜひ!

バーでは何杯飲む?どれくらい滞在する?

「バーでは何杯飲めば良いの?目安の滞在時間って?」なんて思う人もいるかもしれないが、バーに杯数や滞在時間を限定するマナーはない。

アドバイスするとすれば、杯数と滞在時間のバランスを考えるということ。グラスが空のまま席に居座る、カクテル一杯を小一時間かけて飲むなど、お店側の利益や回転率などを全く考えていない行動は避けたいところだ。

あくまで目安だが、一杯にかける時間はカクテルの場合だと15~30分ほど。ウイスキー・ワイン・ブランデーなどは楽しみ方がかなり細分化されているので、ここでまとめるのは割愛しておく。

もし、気になるようだったら、バーテンダーへそれとなくどのように嗜めばよいか質問しよう。

タリトネ
滞在時間などについてもう少し知りたい場合は以下の記事などをご覧ください
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無理のないお酒をチョイスしてバーを楽しもう

以上でバーの一杯目についての解説を終わる。バーは一見すると細かなマナーがありそうな飲食店だが、常識的に楽しんでいれば全く問題ない場所ということは覚えておいてほしい。今回紹介した内容を参考にして、自分にとっての最高なバータイムを過ごそう。